広島県保育総合支援サイト ほいくひろしま

保育施設での
取り組み

心にゆとりのある働き方をめざして

認定こども園比治山幼稚園

副園長 乗元 明雄 先生

平成31年度に幼稚園から幼稚園型認定こども園へ移行。幼稚園のときと同様に土・日曜が休園の完全週休二日制を継続し、園児・保護者と担任の信頼関係を築くために月曜から金曜まで担任が出勤する完全担任制も行なっている。移行から3年間かけて、職員数を増やし、有給取得率を80%〜100%に引き上げるなど、少しずつ職場環境の改善を進めている。(2021年7月取材)

どのような改革をしていますか?

認定こども園に移行して、早出・遅出のシフト制を導入しました。保育園ではシフト制が当たり前ですが、もともと幼稚園だったために一斉出勤・一斉退勤の意識が職員に根強く「早出は早く帰る」という習慣がないため残業時間が増加。一人ひとりが心にゆとりをもって仕事ができるように職員数を増やし、今年からノー残業デーも始めました。

職員のために力を入れているのは?

研修を生かした人材育成を行なっています。保育に関する園内研修は、堅苦しくならないようにミーティングという名前で保育について気軽に語っています。また、今年から保育以外の研修も始めました。第1回目はアンケートで要望が多かったヨガ。子どもの人数が少なくなる15:00以降に数グループに分けて交代で実施。息抜きや職員間の交流、保育などに活用してもらいたいと思っています。

園の雰囲気づくりのために何かしていますか?

13年前に音楽サークル「アッキーズ」を保護者と立ち上げ、誕生日会やプチコンサートで演奏しています。18名の部員の中には卒園児の保護者も多く、成長したわが子と親子共演をすることも。子どもたちは演奏を楽しみ、1学期には「らっぱ」「ふえ」と言っていたのが、3学期には「クラリネット」「フルート」と呼べるようになります。中には「将来の夢はアッキーズに入ること!」と憧れてくれる子もいるので、やめられないですね(笑)。

今後どのような園にしていきたいですか?

現在取り組んでいるのは、子どもたちと接しないノーコンタクトタイムをつくること。この他にも、様々な面から働きやすさを改善していきたいと考えています。そのために私たち経営者は、情報のアップデートを常にしていかなければなりません。「昔からやっている」と経験だけで考えるのではなく今の時代に合った情報を集め、現場の先生たちと協力したいと考えています。

メッセージ

「かばさんのようにお口を開けて〜」と歯科検診で言われても頑なに口を開けなかった子どもが、翌年は大きな口をするなど、乳幼児期は心も体も著しく成長する期間。そんな大切な時期をお預かりし、保護者と共にその変化を見守ることができるのは大きな喜びです。いのちをお預かりする大変な職業ですが、子どもの成長を共感できる仲間が増えることを願っています。

掲載日:2022年10月01日

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