保育施設での
取り組み
共に育つことができる環境づくりのために
こうわ認定こども園
園長 新谷 耕平 先生
「大人(職員)が幸せでなければ、子ども(園児)は幸せになれない」を大前提に、就業規則・賃金規定・各種ルールを設定。事務作業の効率化のため記録・報告書類をデジタル化して、業務負担を軽減。新型コロナウイルスの流行前は、カープ観戦や新入職員歓迎会、サマーパーティー、忘年会、BBQなどを定期的に開催し、職員の家族も招いた交流づくりに力を入れていた。(2021年7月取材)
- どのような改革をしていますか?
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前の園から経営を引き継いで開園したため、まずは実態を把握することからはじめ、副園長先生や経験の長い先生、社会保険労務士と協力して就業規則を作成しました。その後、正職員からパート勤務になるときの条件や約束事、時給・賞与などの賃金規定、独自の退職金制度…と様々なルールを制定。規則を明確にすることで、職員が安心して働けるようにしました。
- 実態を調査して、見えた課題はありましたか?
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職員の半数以上が子育てや介護をしながら勤務をしていて、「仕事がない日=休み」ではないことが分かりました。そこで定期面談では、仕事だけでなく生活上の悩みなどもヒアリングして、園の主導で仕事・子育て・介護がない自分だけの自由時間を持てるようにしています。また、夕方に開く職員会議には子ども連れで参加できるなど、仕事もプライベートも充実する働き方を一緒につくっています。
- 職員の人材育成はどのようにしていますか?
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研修や公開保育、幼児教育アドバイザーの活用などを通して、主体的にスキルアップやキャリアアップができるようにしています。公開保育は他園の見学だけでなく、自園でも実施。4歳・5歳児の保育についてアドバイスを受け、それをどう活かしたか発表しました。また、幼児教育アドバイザーによって教育の質がどのくらい向上するかを調べる広島大学の研究に協力し、大学の先生や有識者から意見をもらいました。最初は消極的だった職員たちでしたが、質の向上を示すデータに手応えを感じていたようです。
- 今後どのような園にしていきたいですか?
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「うちの園が一番!」と職員が自信をもてる園にするため、職場環境を一つひとつ改善している途中です。しかし、改善の目的は、良い保育と教育をすること。職員が生き生きと楽しく保育をしていると、子どもも生き生きします。このようにお互いが影響し合って良い状態になれば、職員も子どもも保護者も自信をもって「一番!」と言える園になるのではないでしょうか。
掲載日:2022年10月01日